決意

あれからずっと、顔合わせるのが怖くて、
近くに居ても知らんフリしてばかりだった。
そんなことしていても、自分を傷付けるだけじゃなく、
相手からも嫌われてしまうと分かっていたのに・・・。
あの人は、「お前の期待には応えられない」とは言っていたけど、
ウチという一人の人間を受け入れようとしてくれていたのは確かだ。
そうじゃなかったら「気が向いたらいつでも来い」
なんて言えないはず。
その優しさを無駄にしないためにも、ウチとあの人との間に
新しい関係を築くためにも、自分がもう一歩踏み出すんだ。
恥じることなんて何一つ無いんだから。